
今からもう1年前になりますが、2024年9月の上旬の平日。
知床は羅臼湖にハイキングに行ってきました!
もともと低山登山が趣味だった筆者にとって、知床のハイキングはあこがれの地。
とはいえ「ヒグマは大丈夫?」「気温は?」「ぬかるみ多いっていうけどどんな感じ?」と心配事が多く挑戦までに少し時間を要してしまいました。
連日好天が続いた日を狙い、9月の上旬、無事に行ってくることが出来ました!
これから挑戦する方の参考になれば幸いです。
羅臼湖入り口までのアクセス
羅臼湖入り口まではバスまたは車+バスor徒歩となります。
羅臼湖入り口の周辺には駐車場がないので、車の場合は知床峠の駐車場に車を停めてそこから徒歩40分ほどとなります。
知床峠バス停から羅臼湖入り口バス停までという手段もありますが、バスの本数が多くないので事前にチェックが必要。
筆者はウトロにホテルを取っていたためウトロバスターミナルからバスに乗り、羅臼湖入り口まで行きました。
本数は1日4本程度なので乗り遅れ厳禁です。
尚、羅臼湖入り口がある知床羅臼横断道路は冬期閉鎖となります。
また、夏タイヤ標準としているため凍結や降雪があった場合急遽閉鎖となる可能性があります。
時期によっては時間帯(夕方から朝までなど)閉鎖もありますので、お越しの際は事前に情報キャッチをお願いいたします。
バスについてもウトロ~羅臼間は時期が限られているので、最新情報のチェックをお忘れなく。
羅臼湖ハイキングの注意点
羅臼湖ハイキングではぬかるみ対策にひざ下まである長靴が必須です。
筆者も好天が続いたあとの日を狙っていきましたがそれでもひざ下ぎりぎりまでぬかるみにハマる道もありました。
植生保護のため遊歩道をはずれて歩くことは禁止されているので、ぬかるみを避けることはほぼ不可能と思ってください。
また、知床はヒグマの高密度生息地です。
羅臼湖のある世界遺産エリアではヒグマの住処に人間がお邪魔してるわけなので、いつヒグマが出てもおかしくありません。
ヒグマと出会わないためにクマ鈴を必ず携帯し、もしものために熊スプレーも必携です。
それから携帯トイレ。
往復3時間ほどのコースの中にトイレはありません。
1か所だけトイレスポット(テントのようなもの)がありますが、こちらは持ち込んだ携帯トイレを使用できる囲いのみです。
当然ながら垂れ流しはNG。
必ず携帯トイレを持って、利用の際はトイレスポットで。
羅臼湖の入り口付近に携帯トイレ回収ボックスがあります。ありがたや。
羅臼湖ハイキングレポート
というわけで行ってきました羅臼湖。
道中に1~5の沼や展望スポットもあるとのことで楽しみです。
ヒグマの心配もあり人の多い8月中に行きたかったのですが、予定を立てた日がことごとく当日または前日が雨で諦めました。
ようやく9月になって晴れの日が続いたので無事決行。
バスの時間に合わせて色々準備をしていきます。
8:40 世界自然遺産センター

まずは道の駅ウトロシリエトクの隣にある世界遺産センターで長靴を借りていきます。
1日500円でしっかりとした長靴が借りられるので旅行者にもとても便利です。
貸出申込票を記入して、利用料金を払って借りていきます。
しっかりしている分重さがあるのはご愛敬。
それを持ってバス乗り場に向かいます。

9:20 ウトロバスターミナル
羅臼行のバスが出る、ウトロバスターミナルに到着。

往復の切符を買いたかったのですが、行きと帰りでバス会社が変わるかもしれないとのことだったのでひとまず行きの切符のみを購入。
片道880円でした。
9:48 羅臼湖ハイキング

羅臼湖入り口の停留所で降りて、左側のガードレールの合間からハイキング開始です。

筆者とは別に海外の女性の方(がっつりハイカーの格好だったので慣れている様子)1名のみがここで降り、その方もハイキングルートに入っていきました。
入り口のところに入林名簿があるのでこちらの名前と住所を記入していきます。

全行程はこんな感じ。

ルール書きもしっかり読んでいきます。

入り口のすぐそばに携帯トイレの回収ボックスがありました。
携帯トイレを使った後ここに捨てていけるのはとてもありがたい。管理してくださる皆様に感謝…!※当然ですが一般ごみは捨てられません。必ず持ち帰りましょう。

歩き始めてすぐに噂のぬかるみ。

まだまだ浅いですが滑りやすいので1歩1歩ゆっくり進んでいきます。
笹が多い茂る山道を歩いていくと、
10分ほどでさっそく沼を発見。

道の向こうに見えるのみなのでこれ以上近づくことは出来ませんが、ここが二の沼だそうです。

・・・一の沼通ったっけ??
地図を見返してみるとどうやら途中にあった分岐(展望台に行ける方)から一の沼は見えるようです。

ちなみにこのあたりですでにスマホの電波はなくなりました。
もう少し歩くと今後は木道になりました。めっちゃ歩きやすい。

更に15分ほどで三の沼の看板発見!

三の沼は展望台になっていました。

沼の向こうに羅臼岳が見えるの最高!

ちょっと雲がかかってしまいましたが晴天で素晴らしい景色です。
他に人の気配もなかったので(最初に見かけた海外の女性の方も消えました。分岐の展望台の方に行ったのかな?)、ここでちょっと小休憩。持ってきていたおにぎりとお茶で塩分と水分を補給します。
この日の気温は25度。ハイキングコースは標高が高いため20度くらいだったとは思いますが、念のため長ぞでパーカー+長袖ヒートテック+Tシャツ+長ズボンというスタイルではかなり暑かったです。とりあえずパーカーは脱いでカバンにしまいました。
このあともひたすら笹やぶの中を進んでいきます。
とはいえちゃんと道があるので初心者でも安心。
三の沼を出てすぐくらいに深いぬかるみがありました。

これが噂の…!!
泥水なのでぱっと見はわからないのですが、本当にひざ下ぎりぎりまで沈みました。
長靴すっぽ抜けそう…!
ゆっくり焦らず進んでなんとか脱出。

羅臼湖を目指すなら生半可な長靴(ショートブーツとか)じゃダメですね。
この先で少し傾斜が出てきました。

そういえばここまでほとんど緩急はなかったです。ハイキングコースは高低差70mとのことなので上り下りに関しては難易度は低めですね。(※この油断があとで痛い目を見ます)
左側に沢が見え、心地よい風が流れるルートです。気持ちいいですね。

足元が少しごつごつしてきました。階段になっているので歩きやすいです。

笹とハイマツ?の向こうに見える山景色が美しいです。
また木道になりました。歩きやすくて最高です。

透明度の高い湿地帯を歩いていきます。

こちらもかなりの絶景でした。見どころが多くて楽しいハイキングコースですね。
その先で急に傾斜が激しくなりました。

急登な階段を上っていきます。
…途中すぐ斜め後ろくらいでちょっと大きめの生き物の気配がありました。
怖くて姿を確認できなかったのですが、気付かないふりをしつつクマ鈴を全力で鳴らしながら進みました。
めっちゃ怖かった。ただのシカかも、キツネかもとは思っているのですが万が一ヒグマだったとしたら…。しばらく後ろを振り向けませんでした(笑)
階段を上った先で四の沼!

奥に見える山山の緑が映えてとても美しい景色です。
水の底が赤茶色っぽいので鉄分が多いのでしょうか。今まで見てきた沼とはちょっと異なる雰囲気でした。

その先に携帯トイレブースがありました。※トイレではありません。

もしハイキングの途中で催してしまったらこちらを利用しましょう。※携帯トイレは要持参です。
四の沼からもう少し歩くと五の沼。

羅臼湖まではあと少しです。
羅臼湖の少し手前から一気に視界が広がりました!

この開放感は実際に来てみないと味わえません。最高。
そして羅臼湖!!到着!!

展望台のようなものがないので低い視線からしか見えませんが、大きくゆったりとした羅臼湖。
自然の音しか聞こえない静かな環境で思いっきり深呼吸します。

ベンチとかあればよかったのになーとは思いますが、ここでランチを広げてしまうとヒグマを呼び寄せかねませんからね。
あえてだと思うのでしばらくど真ん中に立ち尽くして、グルグルまわったりして景色を堪能していました。
日差しは暑いけど心地よい風が吹くのでハイキングにはちょうど良い気候でした。
これが9月下旬や10月に入ると一気に冷え込みそうなので暖かい恰好は必須ですね。
ここまでの時間は入り口から羅臼湖までおよそ1時間半。間に10分ほど休憩を入れています。
ひとしきり景色と空気を堪能した後はひたすらに引き返していきます。
帰りは基本的に下りなので割と早いです。滑らないようにだけ気を付けて。
帰るころには羅臼岳の雲も晴れ、三の沼でばっちりな写真も撮れました。

復路の二の沼を過ぎたあたりで分岐を発見。

目梨望遙展望台に行けるルートとのことでこちらも行ってみます。
これがまた結構きつかった!
傾斜は急だし、足元には木の根っこがたくさんあるしでとにかく歩きづらい!

今回ぬかるみ対策のために登山靴ではなく長靴だったこともあってなかなかいつも通りの登山が出来なくて苦労しました。
10分ほどで登り切り、この展望!!


道のりは大変だったけど来る価値はありますね。
相変わらず木の根っこが這いまわる展望スポット(人工物がないので台ではないと思う)なので、景色に見とれてると足を取られるので要注意です。

見事に引っかかって軽い捻挫をしました。痛かった。
展望スポットからは羅臼側が見え、国後島もばっちり。

分かりにくいのですが一の沼らしきものも見えました。

羅臼岳も臨めていい眺め。こちらも羅臼湖ハイキングでは外せないスポットですね。足元にはよく気を付けて。

木の根っこに腰掛けて、持ってきていた携帯食(ハイキングの時はだいたいこれかカロリーメイト。軽くて安くて保存がきいておいしいのです。)を食べて塩分補給。

羅臼湖にいた時よりちょっと風が強かったけど、ついつい見ていたくなる景色だったのでこんなところで長居してしまいました。
望遙台を降りて残り少しを歩いたら無事に入り口まで戻りました!!

ここまで合計2時間40分でした。
バスの時間を気にしてちょっと早足にしすぎたかも。
結局バスを40分も待つ羽目になってしまいました(笑)
13:40 羅臼湖入口
13:40に羅臼湖入り口に停まるバスに乗り込み、終点のウトロバスターミナルまで戻ります。
14時過ぎにはウトロバスターミナルに到着。あっという間ですね。
まとめ

暑かったしぬかるみは大変だったけど羅臼湖ハイキング楽しかった!!景色も最高でした。
とはいえ油断は禁物だなと思いました。
なんせ人がいないし電波が届かないので何かあっても助けを呼べません。
万全の準備をして臨んでもらいたいスポットだなと思いました。
【必携の持ち物】
- 水分
- 携帯食
- 体温調整できる服装
- 最低でもひざ下まである長靴
- 携帯トイレ
- クマ鈴
【あったらいいもの】
- 熊スプレー
- 虫よけスプレー
- 日焼け止め
あとは交通の便が良くないし、天候によって難易度は結構変わりそうです。
時期も充分注意。
出来ればガイドツアーなどに参加するのが良さそうです。
貧乏&一人歩きが好きな筆者はいつもガイドなしですが、安心料としてガイドを頼むのはこのエリアは十分に価値があると思います。
本当にヒグマと電波のない世界怖いです。
とにかく思ってたより大変だったけど楽しかった羅臼湖ハイキング!
これから行く方もぜひ楽しんできてください♪
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